釣りを科学する

・G-TECと第三者機関「木更津工業高等専門学校」、共同プロジェクト開始
・今までにないアプローチで、釣竿を科学する。

木更津高専、板垣貴喜先生。
板垣先生に測定を依頼。分析データを取っていただきました。

学生の松野下さん、田中さんに測定、木更津高専の皆様にご協力いただき研究を実施しています。

風の影響の受けない、体育館での飛距離測定。
ロッドの違い、釣り糸の違い、釣り経験者と釣り初心者などの、様々な角度での測定を実施。

測定値を記録する松野下さん。
測定の記録は、オモリの着弾点を二人で確認し、学生さんが記録していきます。

釣り業界に疑問を投げかけることからスタート

感度が良い、悪い

ルアーの飛距離が出せる、出せない

キャストが気持ちいい、悪い 

釣り人目線で頻繁に会話される内容

あくまで個人のレンズというフィルターを通して、主観的な見方で判断される事がほとんど。

果たして本当にそうなのか。

客観的に数値化して、それを証明出来ないものか。

ロッドを開発する上で、科学的根拠に基づいた設計が求められる。

いや、求められるというか、自分で確かめないと気が済まない性分なので、今回も第三者機関である千葉県の木更津高専さんにお邪魔させて頂きました。

Measuring Amp(加速度センサー)、FFTアナライザー(高速フーリエ変換)を使用した感度測定、風の影響を受けない体育館での飛距離測定。

実験、測定していく中で、人間の感覚とデータの比較検証、実に面白い事が分かってきました。

やればやるほど、もっと知りたくなる。実に面白い!

感度測定(一部データ公開)

まずはA,B,C,Dの性質の異なる釣竿の測定を実施。 

こちらは実験で得られたデータの一部。
どんなロッドが感度が良いのか?
振動加速度の時間波形と減衰率が表しているデータの意味とは?

人の評価による感度測定(一部データ公開)

10段階で2名の学生を対象に竿同士のの感度相対評価を実施。
アスファルト舗装上に2gのジグヘッドをロッドワークで引きずり、手元に伝わる感度を評価。 

2名の学生は、釣り経験者の田中さんと釣り未経験者の松野下さん。

◆測定の条件

・A~Fの性質が異なるベイトキャスティングロッド6本を比較
・ロッド以外のリール、ライン、ジグヘッド、外的要因を一定
・ロッドへの先入観を防ぐため、被験者2名には詳細は伝えない
・ロッドの先入観を持たない、価格、スペックを知らない第三者の学生さん2名に被験者になっていただく
・釣り未経験者、釣り経験者と2人の被験者で偏りを防ぐ

◆測定結果

C→E→B→D→F→Aという順番で、Aが一番平均点数が高い9点となった。
さらにAは他の平均を大きく上回る点数を獲得。
人の評価によるとAが一番感度が高く、高感度なロッドと言えることができる。 

Aとは今回G-TECで発売する第一弾XrosSensitive XSC-59ST-PRO。 

次回は、この人の評価と加速度センサーで機械的に測定したデータと照らし合わせ、果たして一致するのか?

次回はその測定結果と考察をお届けします。

MAGNUSブランクスと通常ブランクスとの飛距離比較

A・・・G-TEC社 XrosSensitive XSC-59ST-Pro ベイトフィネスモデル
(MAGNUS製法ブランクス、レングス5'9"、スローテーパー、チューブラーティップ、チタンSiC-Sガイド)

B・・・B社ハイスペック 5'10" ベイトフィネスモデル
(従来ブランクス、レングス5'10"、ファーストテーパー、ソリッドティップ、ステンレスSiCガイド)

 

結果および考察

図3に測定で得られた各竿の飛距離を示す。図3において、1gの軽量リグ(ジグヘッド+ワーム)、ベイトタックルにおいての超軽量領域で、Aの釣竿が、Bの釣竿より約4mもの飛距離(m)の値が大きいといえる。

これは何を意味するかというと...

レングスが5ft台のロッドながら、実に"7ftのロッドに限りなく近い飛距離が出せる!"

MAGNUS製法、しなるスローテーパーと相まって、ショートレングスにありがちな「ルアーが飛ばない」という弱点を完全に克服したと数値が証明しています。

これも今回測定した、ほんの一部の測定結果。
まだまだMAGNUS製法がもたらす効果が次々と明らかに。
合計13本の違う釣竿、釣り糸の違いによる飛距離測定を行い、より多くのデータを得ることが出来た。

◆減衰率と飛距離測定の相関関係も明らかに!

今まで人間の感覚のみの評価が、「数値化」「見える化」させることで、新たなロッド開発に役立てる。

さらに今後も測定を続けていき、データベース化とベンチマークを設けることで、釣竿の開発に役立てるのはもちろん、釣り人にとって釣りに役立つ情報、竿選びの参考としてお役に立てるようになれば、とG-TECは考えています。

今後の解析データにご期待ください!
オフィシャルインスタでも随時、公開していきます。 

「MAGNUS製法」で進化したブランクスと従来製法では、第三者機関による感度測定、飛距離測定で、どのような違いが結果として出たのか、今後さらに明らかにしていきます。

また測定結果と考察、釣り人にとって非常に興味深いことが得られたので、順次情報公開していきます。
一緒に釣りを科学していきましょう。

 

G-TEC代表 清水智一