XrosSensitive XSS-510FT-Pro
詳細
XrosSensitive XSS-510FT-Pro The"Dear Fast"
(ファーストテーパー、ソリッドティップ)
現在完売しております。
※次回入荷は2025年2月以降となります。
クロスセンシティブとは?
最高性能、芸術の領域へ・・・
クロスとセンシティブを掛け合わせている造語。クロスは、ソルト、フレッシュ問わず、またショア、オフショア問わず、フィールドをクロス(Cross)して使えるロッドを目指しています。
センシティブ(Sensitive)は、名前と通り、感度が高く敏感なロッドである意味。センスから派生した形容詞で、アングラーが、このロッドから何か感じ取れるインスピレーションを大事にしています。
■XrosSensitive XSS-510FT-Pro "Dear Fast"
コンセプトは、今までの「常識を変える」ロッド。
アジング、メバリング、エギングなどのソルトシーンだけでなく、エリアトラウト、北海道のネイティブトラウト、湖、管理バス釣り場、その汎用性を高めるべく、合計26都道府県、あらゆるシーンでフィールドテストを重ねてきました。もはや何々専用ロッド、という枠、概念を超越し、あらたな価値を生むためのロッド。
繰り返します、「汎用性ロッドは専用ロッドに勝てないのか?」
そんな常識を壊すために作った今回の2機種。
その解決の糸口が、ブランクスに東レ最先端素材T1100G,M40Xを駆使し、マグナス製法という最高の調理方法でロッドを製作、それが唯一の方法。
そして最終目的地は、この1本で何でも楽しみたい、「遊び」という釣りの本質を突き詰めたモデル。
ディアファーストとは、直訳すると「親愛なる先調子のロッド様」という意味。
ファーストテーパーの良さをとことん引き出したモデルになります。
ファーストテーパー。高弾性ショートソリッドティップ。2ピース、センターカット仕様。
(ブランクス素材:T1100G, M40X, 55tナノアロイカーボン、東レ100%使用。)
ディアファーストは、パツパツの掛け調子なのに、キャスト時や魚を掛けてからはしっかりと曲がるため、気持ち良くキャスト出来て、魚がバレにくい。
潮流、軽量ジグヘッドのモタレ感、抜けアタリなど、明確に感じられる。くわえて強風で釣りづらい状況下でも、小さなアタリを取っていける性能、。釣りがもっと楽しく、より集中出来る。ただの軽量アジングロッドではなく、さらに自重30g台ながら汎用性が極めて高い。
ロッドスペック概要(詳細は別途あり)
全長:5フィート10インチ
自重:39g
ルアーウエイト:0.4〜15g
適合ライン:フロロ:1.25〜3lb
ナイロン:1.25〜4lb
PE:0.2〜0.8号
■バーサタイル性の高さ。使えるルアーウエイトの広さに注目。
XSS-510FT-Pro The"Dear Fast"の場合
・アジングのジグ単0.4gからOKです。
・メバルのフロートは15gまでOK。
・エギは2.5号、10gまでOK。
・プラグは12gまでOK。
・ジグは10gまでOK。
・イカメタル、バチコンアジングのバーチカル(オフショア)では使うにあたっては、スッテ20号、シンカーの重さ65gまでOK。
OKというのは実用的にストレスなく使える範囲。
ロッドに慣れ、破損しないキャストスキルがあれば、それ以上もそれ以下も可能。
その汎用性の高さの秘密はロッドのベンディングカーブにあり。
※次項のセンターカット2ピースの説明時の写真を参照。
■XrosSensitive のガイドセッティング
G-TECのロッドは全て、その「マグナスブランクス」を最大に活かせる軽量ガイドセッティング(スピニングモデル)
ガイド全て最上グレードのチタンフレーム。リングはSiC-Sリング(シリコンガーバイト製)。
フレームカラーはT2、ポリッシュ仕上げのダークグレーチタンフレーム。
SiC-SとはSiCのさらに極薄化させ進化させた、超軽量リング。
トップガイド:最軽量のT2-LFST3Sトップ採用。
ティップガイドサイズ:T2-KTSG3S。
元ガイド:1本足の最軽量バットガイド、T2-ATSGガイド採用
ガイドは信頼と実績の富士工業製
硬さ、すべり、軽さ、耐蝕性も最高。さらに摩擦熱を逃がす最高素材。アジング等で使用される極細PEライン、エステルラインにもベストマッチします。
チタニウム(チタン)素材は、ステンレス素材より錆びにくく、淡水、海水に関わらず、錆びによる経年劣化しにくく、長くご使用出来ます。
■XrosSensitive 510、67のティップ仕様
510FT(写真下)は、30t高弾性カーボンショートソリッドティップ。
67ST(写真上)は、チューブラーティップ。ソリッドティップとよく勘違いされるほど繊細なチューブラーティップ。
■ガイドシステム、バランス
Nano guide system(ナノガイドシステム)
ガイドシステムは、独自の多点小口径ガイドセッティングのナノガイドシステム。ブランクスの長さ、硬さに応じて緻密にサイズと数をセッティング。最適化を図り、ブランクスの曲がりを損なわず、ブランクスの性能を最大限活かす設計。
ナノガイドシステムは、多点小口径ガイドセッティングで、超高感度、超軽量化。
糸フケが出にくく、ラインの直線性が増し、飛距離の安定化、飛距離UPに貢献しています。
ガイドバランス、それはロッドの性能に大きく関わってきます。通常より多くのガイドを配列することによって、ラインとの接触部分を増やし感度を上げ、パワーがライン、ガイドを通じて極力パワーロスなく伝達出来ます。本来ブランクスがもっているポテンシャルを最大限引き出してくれるセッティング。
「ナノガイドってガイドが小さいから飛ばないのでは?」
「リーダーが10lbとか太いの大丈夫?」
と心配の声が聞こえそうですが、PEラインが主流となった今、ガイド径が小さいから飛ばない、というのは先入観になります。実際に飛距離テストしてエビデンスを取り確かめています。またFGノットなど綺麗にリーダーとメインを結束すれば、多少リーダーが太くとも問題ありません。8lbを超えるようなリーダーを組む時は、ガイドにノットを入れないショートリーダーにしましょう。それらの懸念より、操作性、感度、アキュラシーなどナノガイドシステムによる恩恵の方が大きく、釣りがもっと楽しくなるシステムになります。
※実際の飛距離テストでは、従来の大きいガイド設定の釣竿よりナノガイドシステム採用の釣竿の方が、飛距離が伸び、また飛距離にムラがない安定したデータを得られることが証明されています(測定:第三者機関「木更津高等専門学校」協力)
※氷点下のガイド凍結は、ナノガイドの極小でないノーマルガイドでも普通に凍りますので、あまり過度に気にする必要はございません。極小ガイドの難点は、ナイトゲーム時において、老眼が進むと糸を通しにくい、といった不便さがあります。
スレッドをシンプルな黒糸のみとし、余計な装飾を省き、極力エポキシ樹脂の量を減らして、軽量化を図ったこだわりのセッティング。
■センターカットの2ピース仕様
継ぎ部は印籠継を採用。ティップの口元部、バット部の先端部を織りクロスカーボンで補強。
ティップの元部には品名を印刷。複数本ロッドがバラバラになった状態でも、ティップ部とバット部を合わせて確認しなくとも、目視で確認出来ます。
印籠継に拘った理由の一つがこの曲がり。
まるで2ピースを感じさせないワンピース感覚の曲がりと、継ぎ目がどこか分からないほどの作りに。
510FTのファーストテーパーながら、キャスト時や魚とのファイト時に、ベリーからバット部に綺麗に曲がる、可変テーパー(モデレート)が実は汎用性の高さの秘密。
ファーストテーパーでありながら、「ロッドが曲がる」という本来の竿としての役割、仕事をしっかり果たしてくれるため、ファーストテーパーにありがちな、アングラーがティップだけしか活用出来ていない、もしくはティップからベリー部しか活用出来ていない、といった欠点を補ってくれるのが、マグナス製法であり、設計者の腕の見せ所になります。
竿全体を活かせることで、超軽量でありながら、かつてない汎用性の高さを実現しています。
写真は、マグロキャスティングも楽しみながら、エリアトラウトのエキスパートである佐藤氏が70cmオーバーの驚ロック(ロックトラウト)を釣りあげた時のファイトシーン。
■グリップデザイン
R/Sリールシート
リールシートは高い実績を誇る富士工業製、超軽量、グリッピング性能、ホールド感に優れているスケルトンシートを採用。
リールをホールドするフートナットは、KDPSフードを採用し、腐食と錆びに強い最高グレードのI.P.シャイニーグレー仕上げ(ICカラー)。
ロッドを相棒として長く使って頂けるような耐久性に強いICカラー仕様。
■RMG構造-Rigidity Metal Grip(レジディティーメタルグリップ)
スケルトンシートのスプリット部分に新たなメタルパーツ。
剛性力を上げるため「RMG構造」を採用。
アルミ素材のメタルパーツを施し、剛性感を上げています。
金属パーツをただ追加するだけでは、「軽さと感度」をスポイルしてしまう。それを失わないためにも限りなく肉抜きし、同時に直接カーボンのブランクスにタッチ出来るシステムが、「RMG構造・Rigidity Metal Grip」になります。
さらにグリップ部には、Quattro Axial Carbon(4軸カーボン)をプラスし、ネジレ防止、剛性力を上げています。それによってキャスト時、ファイト時にグリップ部の歪みやバランスの悪さを解決し、キャストアキュラシー向上とファイト時のトルク力向上を実現しています。
エンドグリップはメタルパーツで補強し、バランサーの役割と剛性感を高めています。
軽さ、繊細さを高めるために極小化のエンドグリップ。
グリップ素材は天然AAAコルク使用。トリプルA品質のシルキータッチな上質コルクです。
■XrosSensitive スピニングモデルのリールセッティング
マッチするスピニング番手(例)
アジング、メバリングは#1000、#2000
エギングは、#2000、#2500、#3000
クロダイ、シーバス、青物、フラットフィッシュには、#2500、#3000
アジング、メバリングは、1000か2000番で出来れば175g以下が軽量スピニングリールがマッチします。
■ディアスローと同様、センターグリップレス仕様
見た目、EVAやコルクといったグリップ部分が無いため、握った時のフィーリングはどうなのか?
といった疑問は持たれる方もいるでしょう。また握った時に「痛そう」「力が入らなさそう」と見た目で感じる方もいるかもしれません。
究極のフィネスを目指したロッドなので、まずはとことん肉抜きして試してみる、というチャレンジ的な姿勢で試作を開始。実際に大型のシーバスやクロダイ、サゴシクラス、そしてオフショアの釣りに使っても、使用上の違和感が全くないので採用しました。
センターグリップレスの結果、大幅な軽量化と操作性の向上。
そしてそのほか得られたメリットとして、ブランクスに直接、手のひらがタッチ出来る超高感度を実現出来たこと。
手のひらには指先だけでなく、パチニ小体、マイスナー小体など触覚センサーの細胞が多くあります。
新たなフィーリングを是非、体感してみてください。
以下の問い合わせの問答は、オンライン上でご購入にあたり、ご参考になれば幸いです。
■XrosSensitive スピニングモデルについての実際の問い合わせの例
毎日お客様から沢山のお問い合わせを頂いております。誠にありがとうございます。皆さまの質問にお答えしている実際のやり取りの一部を紹介させて頂いて、皆さまの疑問を少しでも解消していきたいと思います。
新製品スピニングの2機種について
[お問い合わせ内容]
先日は質問の回答をいただきましてありがとうございました。
同様の質問なのでが、スローテーパーのロッドも楽しみで情報を心待ちにしております。
ただ、使い所といった意味と経済的な理由もあり初めは一本購入出来たらと考えておりまして、私のメインの釣り場として淡路島の東浦、瀬戸内の離島、鳥取、兵庫の日本海側なのですが、風のない日にめったに出会いません。
デザインも最高だと感じるジーテックさんのロッドなので、どんな日にも使いたいのですが、それを考えたらファーストテーパーの510を検討する方が良いのでしょうか?
〈G-TEC回答〉
67のスローも510のファーストも、淡路島、瀬戸内(上関)、鳥取でもテストしてきました。
(26都道府県以上のフィールドでテスト)
結論を言いますと、両方必要なのです。しかし仰る通り最初から2本は経済的に負荷がかかりますよね。
ファーストテーパーの掛け調子のアジング系ロッドを既にお使いということであれば、よりそれらと差がある67のスローテーパーモデルが個人的にはお勧めです。
もちろん510でもベストなのですが、折角ファーストテーパーをお持ちなら、少しアクション、テイスト的に被るところがありますので、次のステップでご購入を検討されても遅くはないと思います。
二機種とも非常に問い合わせが多く、ディアスローと同様、完売が予測されます。
予めご了承ください。
例:XrosSensitive XSS-510FT-Pro The"Dear Fast" の購入希望のお客様
試投会など、大変お忙しい中恐縮ですが、お伺いしたい点を以下にまとめました。お時間のある時にご回答頂ければ幸いです。
どうぞよろしくお願い致します。
※アジングで使用の予定です。
〈質問〉
1:テーパーの種類
2:アジングに使用した際の感度面(反響感度、感度上昇のために特にこだわった点)
3:ティップにソリッドを採用された理由
4:アジングロッドとして考えた際の、マグナム製法の利点
〈G-TEC回答〉
1:テーパーの種類→テーパーの種類は二種類。XSS-510FT-Proはファーストテーパー、XSS-67ST-Proはスローテーパー。
※FTはファーストテーパー、STはスローテーパーの略
2:アジングに使用した際の感度面(反響感度、感度上昇のために特にこだわった点)→
まずはXSS-510FT-Proのアジングにおける拘った点
・ソリッドティップのデメリットである、「明確なアタリが出にくい」、「重量増」、「操作感のボケ」、「クイックなアクションが苦手」、「フッキングレスポンスの悪さ」、といった点を克服するために、以下の点を採用しております。
・通常ソリッド弾性率24tから最も強度が高い弾性率30tカーボンを採用
・先径φ0.6mmなど、超極細のソリッドティップのアジングロッドもありますが、細すぎると上記のデメリットが目立つため、バランスのとれたベストな先径φ0.85mmにしました。結果、明確なアタリも出やすく、クイックなアクションも可能、むしろ得意な性質へ。フッキングレスポンスの悪さも解消し、アジの上顎のフッキング率を高めています。
・重量増のデメリットを払拭するために、「ショート高弾性ソリッド」を採用。短くし軽量化、高弾性カーボンにして、使用する材料を少なくし軽量化。
・高弾性ソリッドならではの反響感度、ロッド自重30g台ならではの高感度を実現。グリップ形状一つとっても指先だけでなく、手のひらにもブランクタッチ出来る高感度仕様。G-TECロッド全て、マグナスブランクスの性能を最大限引き出せる、ガイドセッティング、グリップ素材選択、形状、バランス、無塗装など、心臓部のブランクスを中心に設計されています。
3:ティップにソリッドを採用された理由→「違和感系アタリを取りやすい」、「食い込みが良い」、「潮流の変化を感じやすい」、「軽量ジグ単の存在感がわかりやすい」、「リグが必要以上に動かない」といったソリッドティップの良さに加えて、2の項目で述べたデメリットを低減した新しいこれまでの常識を変えるロッドが作りたかったから。
ただデメリットを克服するために、「高弾性の採用」、「通常の先径よりやや太くする」、「ショートソリッドの採用」を選択しましたが、その反面で、従来のソリッドのメリットを弱めてしまうので、ベリー部の硬さ、粘り調整、例えばチューブラー部の使う素材を従来の第一世代、第二世代の東レのカーボンから、最新の第三世代のT1100G、M40Xを採用することで、それらの調整を行い、バランスを取ることで理想のソリッドティップのロッドに仕上げました。
4:アジングロッドとして考えた際の、マグナム製法の利点→
まず純粋にブランクスの従来製法より大幅な強度アップと軽量化が望めます。強度アップでよりロッド破損を気にせず安心してアジングに集中出来る。強度アップすることで、余った強度を削ぎ落して、軽量化出来る。軽量化することで、操作感UP、感度向上、よりアジングのゲーム性が増して、釣りがもっと楽しくなります。
決して「軽量化」が「最終目的地」ではなく、ゴールはもっともっと釣りを楽しくするため。もっとワクワクを感じるための一つのツールだとG-TECは考えています。
実際に今回の新製品のスピニングモデルではないのですが、発売した第一弾XSC-59ST-Pro"ディアースロー"をご購入されたお客様から、「あのロッドじゃないと楽しくないんです」というお言葉を頂いております。
説明し出すと長文になるため今回は省略させて頂きますが、分かり易く言うと「もっと釣りが楽しくなる」「一匹の価値が上がる」「人生がよりキラキラ出来る」「一瞬の輝きが、より深く心に刻まれる」という表現が正しいかどうか分かりませんが、是非ともこの価値を共有、体感して頂けると幸いです。
今回はお客様とのメールのやり取りの一部をご紹介させて頂きましたが、G-TECではお客様のお声を第一に考えています。
「あのロッドじゃないと、楽しく無いんです。」
ロッド開発者にとっては最高の褒め言葉です。
このように疑問に思ったこと、気になったこと、いつでもお気軽にG-TECオフィシャルサイトのお問い合わせからご連絡してくださいね。マニアックなご質問も、もちろんOKです。
開発に込めた想い(XSS-67ST-Proと同様、クロスセンシティブシリーズ共通)
〜ロッドに込めた想いを開発者コメントとしてご紹介〜
G-TEC初のスピニングモデルと作るにあたって、ありきたりのロッドは作りたくない、というのがまずはじめにあって、今までにない面白く遊べるロッドを目指そうと思いました。
分かり易く言うと、今回のロッドコンセプトの「常識を変える」ということになります。
では今までの常識とは何か。
一つの常識としてあるのが、「汎用性ロッドは専用ロッドに勝てない」というもの。たしかに専用ロッドのは、そのカテゴリーにおいて、それ専用に特化させるので、他を無視して1点集中で開発出来、そのジャンルにおいて最高峰のロッドが作れます。でもあまりにも言葉ばかりの専用ロッドが乱立し過ぎて、もはや訳が分からなくなっているのが現状ではないか。それって決してエンドユーザー目線ではないし、メーカー目線または商売目線のやり過ぎた感がどうしても否めません。
これは自分にも当てはまることで、かつて最も忙しい時は、年間100種類以上のロッドの開発を開発し、自分自身も何々専用といったロッドを数多く手掛けてきました。実際にその開発は楽しかったし、色々苦労しました。
そんな経緯で、20年間のロッド開発、設計者としても、釣り人の目線としても、歳を重ねたせいなのか、全体を俯瞰して物事を見られるようになって、出来るだけロッド本数を減らしたい、専用ロッドでも必ず共通点があり、それを1本に凝縮出来るハズだ、と考えるように変化してきました。
思えば20年前、30年前といえば、日本では鮎竿、渓流竿、磯竿、のべ竿、船竿、フライ竿、ルアー竿といった細分化はあれど、ルアー竿にいたっては、ルアー竿という一括りであり、それを分解しても、バスロッド、トラウトロッド、オフショアロッド、くらいのザックリとした大まかなものでした。もちろんその時代も、自分なんかは安いベナンベナンのトラウトロッドで、バスもソルトも楽しんでいたし、それが良かったし、工夫して楽しんでました。
それから時代の流れもあり、自分がロッド開発の業務に携わる頃には、すでにバスロッドなんかは各リグ毎に超細分化されていたし、その後、外来魚問題もあってメバリング、エギング、アジングなどといったソルトのジャンルの細分化が一気に加速していきました。ワクワクした、とても楽しい時代。でもそれらがひと通り落ち着いた今の釣り業界において、振り返ってみると、開発者としてやり過ぎた部分もあり、反省している点も多々あります。
年間100本前後の新製品ロッド開発をしていると、どうしても1本あたりの開発者の想いが薄くなってしまう。
別の言い方をすると、大量生産、大量消費を促し、均一化した量産型製品を、メーカー側が勝手に作った価値観で、お客様に押し付けてはいなかったか。
G-TECを立ち上げた本当の理由の話にも繋がるのですが、その反省を経て、今はその真逆のことをしたい、という想いが強くなりました。
ここでわたくし清水家の親戚、「中川一政画伯」の制作ノートの一端を抜粋、紹介させて頂きます。
芸術とは人間がものをつくる能力である
中略
芸術は生きものとして創られる
作品はされば感情も意志もそなへて
ゐなければならぬ
自分で言うのもおこがましいですが、ロッドというモノではなくて、目指すは一つの芸術として作品を作りたいのです。
一つ一つに丁寧に魂を入れていきたいのです。
今は年間100近く開発していた状態から、OEMロッドを含めて年間10から15機種まで減らしています。
1本の釣竿を時間を掛け、丁寧に丹精込めて凝縮させていくプロセスが堪らなく大好きなんです。
いつか本物といえる芸術作品を作るというのが夢。
さて話が逸れましたが、どの分野の開発者も、みんな世のため人のために、自分が開発したものを感謝して使ってもらいたいという気持ちはもっていると思います。
ただ、日々忙しい、いろいろな事に時間をもっていかれる、そういった中であきらめる部分や、楽をしよう、といった人間の弱い部分が時として出てきます。
G-TECはまだまだ小さなメーカーですが、汗をかいて必死に考え、新しいことにチャレンジしていく。人に対して愛情や思いやりを持って、そういう気持ちでロッドをつくる。
根底として、釣り人にとっての、「幸せとはなにか」「人生を豊かにする」「心を豊かにする」、そういったことを時代の変化と共に考え続けるカルチャーブランドを目指しています。
ここまでちょっと熱くなってしまい長文になりまして恐縮なのですが、スピニングモデルのちょっとした開発ストーリーも以下、紹介させていただきます。
スピニングモデル2機種の開発ストーリー
G-TEC第一弾となるディアスローの開発がスタートしてから2カ月を過ぎた2022年6月、やや遅れて水面下で開発が始まったクロスセンシティブのスピニングモデル。G-TECの第一弾はスピニングではなく、ベイトフィネスロッドからリリースしよう、と決めていたので後発のタイミングでのリリースとなったが、その分、じっくりと時間を掛けて丁寧に煮詰めることが出来ました。
写真は1stプロトタイプ。アジングを軸としたテストがスタート。
ベイトキャスティングタックルでは真似出来ない、スピニングタックルならではの絶対領域をとことん突き詰めていきたい、という強い思いから、試行錯誤の苦難を乗り越え、ようやく完成致しました。
ただ新機軸を作るために、ブランクスはゼロから見直し、世界ナンバーワン東レ社のカーボンプリプレグを100%使用。さらに第2世代のカーボンから第3世代のカーボンを初採用し、ブランクス製法も一新。
G-TECのテクノロジーの結晶「MAGNUS製法」で、ロッドの心臓部であるブランクスに最も注力してきました。
東レ社の最先端素材T1100G、M40X、そしてナノアロイの55tの超々高弾性を使用し、超軽量、自重30g台を実現。
「軽さ」は正義なのか。
軽さは目的ではなく、釣りをもっと楽しくするための「ツール」の一つと考えています。「魚を釣る」という目的だけならば、安くて重いロッドでも十分釣れます。
だがしかし、軽さがもたらす「感度・操作性・安定感・繊細さ」、これらのベースをさらに上げることで、「最高の遊び」「最高の満足」という価値が得られるわけです。
つまり「軽さ」や「最高のスペック」をお届けしたいのではなく、「最軽量の軽さ・最高スペック」の道具を通じて、その道具でしか味わえない「感動」という釣り人にとっての「宝物」をお届けしたいとG-TECは考えています。
「釣りは遊び」という趣味の本質を考えた時、それらの「最高」を得るために対価を払い、その釣り人生の価値観を見出すことが出来る「考えるアングラー」にこそ使って頂きたいのです。
この想いは、第一弾のディアスローと基本的な考え方が変わっていません。
■XrosSensitive は、不完全なロッド?
素材面の最新素材「第3世代カーボン」へのシフト、そして製法面においても、コスト高、多くの手間が掛かるデメリットは承知の上で、現在考え得る最善の方法を取っています。
ではクロスセンシティブは完璧なロッドなのか?
世の中の釣竿には1本で何でも可能な、「完全な」「完璧な」ロッドというのは存在しません。存在しないがゆえに、世の中には非常に多くのラインナップが用意されています。
G-TECのクロスセンシティブも同様で、いくら汎用性が高い、今までにない軽量なロッドとは言えども、例外なく不完全なロッド、ということになります。
誤解を招かないように、どういうことかと言うと...
例えば、XSS-510FT-Proで、バチコンアジングやイカメタルゲームにに使ったとしましょう。やはり軽さならではの操作性や感度の高さ、繊細さゆえのやり取りの楽しさを実感出来ます。しかし、水深がある長時間ファイトになった場合、グリップの短さが不便だと感じてしまうこともあるでしょう。
もう一つ違う例を挙げてみましょう。今度はXSS-510FT-Proをエリアトラウト、ブラックバスに使ったとしましょう。全く問題なく使えるのですが、アングラーによっては、グリップの持ち方で、もう少しセンター(リールシートの下部)にEVAかコルクがあるなといいな、と思う方もいるでしょう。センターグリップレス形状によって、大きな魚を掛けた時やちょっと力強く操作する時に力を入れにくいこともあるかもしれません。
よってG-TECでは、使い方によっての不完全要素を、アングラーのスキルでカバーしていくプロセスをも楽しんで頂きたく、その想いがロッドに込められています。品名の語尾に付いているProは、まさにその意味が込められている証であり、プロスペック、スキルの高いアングラーは不完全部分をもテクニックや経験でカバー、またはアジャストする能力を持っていますので、是非とも使い込んで、ロッドのポテンシャルを遺憾なく発揮してもらいたい、という開発者の思いが詰まっていることを補足させていただきます。
「不便の益」
不便さをも楽しめるアングラーは素敵です。
道具はあくまでも道具。主役はあなたです。
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商品スペック一覧表
フォトギャラリー
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ロッド取り扱いについて
販売価格: 48,900円(税別)
(税込: 53,790円)